お父さんのリアルが分かる本…!!端的に言えばそんな感じでした。単身赴任って転勤族には身近なトピックですが、男性側から見た「実際の生活」が垣間見える、という意味で参考になる書籍です。
情報収集はすれども、どうしても「妻側」の情報(子供とお父さんの距離はどうなる?反抗期は?家計は?)に偏りがちな私としては、別の視点は新鮮なものでした。というわけで読了後のレビューを。
「失敗しない単身赴任マニュアル」は男性側視点から単身赴任を語る
本書では100項目にわたって「単身赴任のマニュアル」が書かれています。物件の探し方、日々の節約、家族との関係性など、どれも並列で具体的、簡潔で読みやすい構成でした。
- 家具や家電は捨てる方法をイメージしてから買う
- 短時間で晩飯を済ませたいなら、このレシピ
- 帰省には複数の交通手段を使い分けできるようにする
- 単身赴任中の手助けを、妻の実家が近くにあっても頼むな
- 単身赴任を終えたあとは、それなりに自宅生活への復帰期間がかかる
こんな感じで100項目ずらっと並びます。1項目2ページなので、合間に読み進めやすかったです。
伝わってくるのは「お父さんの生活のリアル」
読みながら我が家になぞらえて考えてしまったのは、まず家計。単身赴任は、家族の生活費はお父さん一人がいなくなってもそれほど変わらない一方で、お父さんの分の生活費が余剰に乗ってくる。会社からの手当てではまかなえない。という、単身赴任の家計面は厳しいんだな…ということが伝わってきました。
節約方法や日々の暮らしが赤裸々に書かれていて、ちょっと男の悲哀を感じてしまう箇所も多いです。参考になる一方で、リアルすぎてちょっと「…」となる箇所もあるのがこの本の特徴。たとえば、「夜行バスは帰省費用の削減になりますが、足を洗わずに乗ってしまうと水虫になりやすい」みたいな情報って、読んでいて楽しいかといわれると「…」。
が、そういう場所も含めてのリアルさはあります。「単身赴任になった場合、夫はどう暮らすか」を一度リアルに想像できた、という意味で良かったと思います。
単身赴任は男性側も不安であるということ
それからもうひとつ印象に残ったのが、単身赴任をするときの男性側の心情。家族から取り残されないか、妻が自分ではなく別の人(子供や妻の親など)ばかり頼るようになってしまわないか、という点をこんなに不安に思うものなんだな、ということを感じました。
こういうこと、妻は知っておいてあげたほうがいいと思う。
というわけで、読了後の感想でした。私は妻側の視点で読みましたが、実際に単身赴任する男性にとっては「すぐ使えるテクニック」が拾える本だと思います。
ただ、著者が1958年生まれなので「これから単身赴任する人」から見るとかなり上の世代。あちこち世代間のギャップを感じる箇所はあるのが事実だと思います。「いるいるこういう上世代の人…」と渋い気持ちになってしまう箇所、というか。
なので、本音レビューとしては、ざっと読んで参考になる場所を拾いだす、という感じで読むのがおすすめです。参考になることは確かですよ。